RunPodでForge-neoを動かす:DCAI Forge Neo Minimalテンプレート完全ガイド【WAN2.2対応】

本記事では、以前に紹介したForge-neoをRunpodのPodにインストールする方法を解説しています。PODテンプレートは基本的には以前に紹介したForgeのテンプレートと同じです。まず注意してほしいのは、このテンプレートがCUDAバージョン13.0で動作する点です。RTX3090やRTX4090などでも使えますが、GPU Podの指定時にAdditional filtersのCUDA versionsを13.0にしてGPUを選択する必要があります。ネットワークボリュームについてわからない方は、以下の記事を先に読むことをオススメします。
前提として、RunPodのアカウント作成が完了している必要があります。未登録の方は先に以下の解説をご覧ください。
この記事で学べる事
- RunPodでForge-neoを動かすためのテンプレート「DCAI Forge Neo Minimal」の特徴と概要。
- RunPod APIキーの発行手順とSecretへの安全な登録方法。
- テンプレートのデプロイ手順とEnvironment Variablesの設定方法。
- JupyterLabのターミナルを使ったモデルのダウンロード方法。
- 自動シャットダウン・クリーニング・バックアップ/リストア機能の使い方。
- WAN2.2の動作確認とGPU別の生成速度比較。(💎会員限定)
「DCAI Forge Neo Minimal」テンプレートについて

RunPod公式ではForge-neoのテンプレートが見つかりませんでした。今回紹介するDCAIの軽量テンプレート「DCAI Forge Neo Minimal」を使い、速く・シンプルにForge-neo環境を立ち上げます。以下にテンプレートの特徴をまとめました。
- 高速起動:不要なソフトを極力排したミニマル構成。
- PV/NV対応:通常のポッドボリュームとネットワークボリュームの両方に対応。
- Forge-neo (port 7860):Python 3.13 / Torch 2.11.0+cu130, Sage Attention2.0 + CivBrowser標準実装。
- JupyterLab (port 8888):ファイル管理・端末操作に便利。
- 自動シャットダウン:一定時間アクセスがなければ自動停止(PV未使用時は停止/NV使用時は削除)。
- SageAttention自動切換え:GPUのアーキテクチャーにより自動でSage Attentionを再インストール。
- Outputフォルダー自動クリーニング:指定時間より古い生成画像/動画を起動時に削除。
- ごみ箱自動クリーニング:ごみ箱内を起動時に削除。
- オープン/クローズ運用:Forge-neo/JupyterLabにパスワード認証を設定可能。
- バックアップ/リストア:forge-backupで設定を保存・復元。
✅本テンプレートはサポート対象外です。導入・運用は自己責任で行ってください。エラーや不具合が発生した場合は、Stable Diffusion WebUI Forge-neo本体、または各拡張機能の公式ドキュメント/開発元のIssueガイドラインにしたがって対応してください。
RunPodのAPIについて
RunPod APIは、RunPodのGPUリソースを外部から操作するためのインターフェースです。本記事で使用する「DCAI Forge Neo Minimal」の自動シャットダウン機能に必要です。
APIキーの発行手順
- RunPodの「Settings」→「API Keys」を開く。
- 「+ Create API Key」→ わかりやすい名前を入力。
- 「API Key Options」は
Restrictedを選択。 api.runpod.io/graphqlをRead / Writeに、api.runpod.aiはNoneに設定。- 「Create」で発行。表示される
rpa_xxxx...を必ず一時保存(この時しか参照できません)。
RunPodのSecretについて
Environment Variablesに機密情報(APIキーやパスワード)を直書きするのはNGです。RunPodのSecret機能に登録し、テンプレートから参照する形で安全に扱いましょう。
Secretの作成手順
- RunPodの「Secret」ページを開く。
- 「+ Create Secret」をクリック。
- Secret Name:
API_AutoStopと入力。 - Secret Value:上で発行したAPIキーを入力。
- 「Create Secret」で保存。
DCAIテンプレート「DCAI Forge Neo Minimal」をデプロイする

テンプレートを選択して、デプロイします。違いは以下の通りです。
- テンプレート選択:上記のリンクをクリックでデプロイ画面に移動します。
- (オプション)Network Volumeの選択:「Deploy a Pod」画面の上部で、作成済みNVを選択。
- ⚠️重要:GPUフィルターの設定:Additional filtersをクリックしてCUDA versionsから
13.0を選択。
- GPUの選択:
RTX5090やRTX4090がオススメですが、込んでいる場合はRTX PRO 4500もコストパフォーマンスが高くオススメです。 - Environment Variables:「Edit Template」で必要なENVを設定してください。✅初回起動は
IDLE_ENABLEをfalseに変更することを推奨します。
最初に確認すべき項目は以下のとおりです。
RUNPOD_API_KEYが{{ RUNPOD_SECRET_API_AutoStop }}になっていること。- 初回起動時は
IDLE_ENABLE=falseにして、起動時の自動シャットダウンをオフにします。 - タイムゾーン設定の書き方は🔗List of tz database time zonesのTZ identifierを入力してください。
- クローズド運用にする場合は、以下をRaw Editorで最下部に追加し、「Update Variables」で更新してください(✅RunPod Secretも適用してください)。
WEBUI_USERNAME={{ RUNPOD_SECRET_forge_username }}
WEBUI_PASSWORD={{ RUNPOD_SECRET_forge_password }}
JUPYTER_AUTH_ENABLE=true
JUPYTER_PASSWORD={{ RUNPOD_SECRET_Jupyter_password }}✅ユーザー名やパスワードなどの機微情報は、必ずRunPod Secretを使って参照してください。
その他の機能は、必要に応じてfalse/trueを切り替えます。主なENVは以下のとおりです。
| Key | 説明 | デフォルト |
|---|---|---|
| TZ | タイムゾーン | UTC |
| RUNPOD_API_KEY | 自動シャットダウンに必要なAPIキー | {{ RUNPOD_SECRET_API_AutoStop }} |
| IDLE_ENABLE | 自動シャットダウンのON/OFF | true |
| IDLE_TIMEOUT_MINUTES | シャットダウンまでの無操作時間(分) | 30 |
| JUPYTER_ENABLE | JupyterLabのON/OFF | true |
| AUTO_UPDATE_FORGE | 起動時にForgeのアップデートを確認し、あれば適用 | false |
| IMAGE_CLEAN_ON_START | 起動時にMAX_AGE_HOURSより古い画像をOutputから自動削除 | false |
| MAX_AGE_HOURS | 画像自動削除のしきい値(時間) | 6 |
| EMPTY_TRASH_ON_START | 起動時にボリュームのごみ箱を自動削除 | false |
| FORGE_ARGS | Forge-neoの起動コマンド | –api –theme dark –disable-safe-unpickle –enable-insecure-extension-access –uv –cuda-malloc –sage –nunchaku |
| USE_SAGE | Sage Attentionの使用フラグ | true |
| FORGE_USERNAME | Forgeをパスワード認証する際のユーザー名 | {{ RUNPOD_SECRET_forge_username }} |
| FORGE_PASSWORD | Forgeをパスワード認証する際のパスワード | {{ RUNPOD_SECRET_forge_password }} |
| JUPYTER_AUTH_ENABLE | JupyterLabのパスワード認証ON/OFF | false |
| JUPYTER_PASSWORD | JupyterLabのパスワード | {{ RUNPOD_SECRET_Jupyter_password }} |
テンプレートの設定ができたら、「Deploy On-Demand」で起動します。初回は環境を構築するため約17分ほどかかります。ログにStartup time: ... (prepare environment: ...)と表示されたら起動完了です。✅PodのConnect画面のForge-neoがReadyになっていてもログを見て完了するまで待ちましょう。
ディレクトリ構成
workspace内は以下の構成になっています。モデル類は/workspace/forge/models/内に配置します。また、生成物は/workspace/outputs/内に書き出されます。
/workspace
├─ forge/
│ ├─ embeddings/
│ ├─ models/
│ │ ├─ ControlNet/
│ │ ├─ ControlNetPreprocessor/
│ │ ├─ diffusers/
│ │ ├─ ESRGAN/
│ │ ├─ Lora/
│ │ ├─ Stable-diffusion/
│ │ ├─ text_encoder/
│ │ └─ VAE/
│ ├─ sd-webui-forge-neo/ (FORGE_DIR)
│ ├─ venv/ (Python 3.13)
│ └─ pip-constraints.txt
└─ outputs/DCAIテンプレート「DCAI Forge Neo Minimal」の使い方
モデルの配置・ダウンロード
モデルの導入方法は主に2通りあります。(1)CivBrowserを使う方法、(2)JupyterLabのターミナルから直接ダウンロードする方法です。
方法1:CivBrowserでダウンロード
このテンプレートでは「sd-webui-civbrowser」が標準実装されているので、これを使うと簡単にCivitaiのモデルをダウンロードできます。
詳しい使い方は、レポジトリを確認してください。方法2:JupyterLabのターミナルでダウンロード
JupyterLabのターミナルでwgetを用いて直接ダウンロードします。Civitaiのモデルは拡張機能経由が速いですが、Hugging Faceから取得する場合はこちらが便利です。
本テンプレートは主要フォルダーを使いやすい場所にシンボリックリンクしています。モデルは/workspace/forge/models配下です。⚠️embeddingsは1つ上の階層にあります。
ローカルからのアップロードも可能ですが、数GBの転送は時間がかかります。Hugging FaceやCivitaiから直接ダウンロードするのがオススメです。
今回はwgetを使用します。⚠️ログイン必須のモデル(例:Flux.1[Dev]など)はcurlでのダウンロードをご検討ください。
例としてチェックポイントモデルを保存する場合は、まず、JupyterLab「Terminal」を開きます。
以下のモデルをダウンロードする例です。

モデルページの「copy download link」でリンクをコピーし、下記のLINKとFOLDERとFILE_NAMEを書き換えて実行します。FOLDERはモデルによって切り替えてください。
wget --wait=10 --tries=10 "LINK" -O ~/workspace/forge/models/FOLDER/FILE_NAME.safetensors今回の例だと以下のようになります。
Wan2.2-I2V-A14B-HighNoise-Q4_K_M.gguf
wget --wait=10 --tries=10 "https://huggingface.co/QuantStack/Wan2.2-I2V-A14B-GGUF/resolve/main/HighNoise/Wan2.2-I2V-A14B-HighNoise-Q4_K_M.gguf" -O /workspace/forge/models/Stable-diffusion/Wan2.2-I2V-A14B-HighNoise-Q4_K_M.gguf上記コマンドを実行するとダウンロードが始まります。
SageAttention自動切換え
この機能はNV使用時のみ意味があります。ポッドボリューム運用の場合は途中でGPUを切り替えることができませんが、ネットワークボリュームの場合はアーキテクチャ(Compute Capability)が違うGPUを切り替えて運用できます。
たとえば、RTX4090(Ada Lovelace)でNVを構築した後に、RTX5090(Blackwell)で起動すると、起動時にBlackwell用のSage Attentionをインストールします。この機能によりネットワークボリューム運用時、GPUを用途によって切り替えながら運用できます。
自動シャットダウン
「DCAI Forge Neo Minimal」は既定で自動シャットダウンがtrueです。IDLE_TIMEOUT_MINUTESで指定した時間、外部アクセスがない場合に自動停止します。PV(標準ポッドボリューム)の場合は停止、NV使用時は削除になります。
注意点:ブラウザでForgeを開きっぱなし(バックグラウンド含む)だと、状況によってアクセスが継続し、シャットダウンが発動しない場合があります。
Outputフォルダーの自動クリーニング
既定ではfalseです。起動時にMAX_AGE_HOURSより古い生成画像を自動削除します。NV容量がひっ迫しがちな運用では有効なオプションです。
⚠️有効化時は、Podを停止する前に必要な生成画像をダウンロードして保全してください。また、この操作で削除したデータはmvコマンドで復元できません。
ごみ箱の自動クリーニング
✅JupyterLabで削除したファイルはごみ箱を経由せずに直接削除されるように変更しました。(復元不可)
既定ではfalseです。EMPTY_TRASH_ON_START=trueで起動時にNVのごみ箱を空にします。中身を確認したい場合はターミナルの/workspaceで下記のコードを実行すれば見られます。
ls -al /workspace/.Trash-0/{files,info} 2>/dev/nullクローズド運用(パスワード認証)
RunPodのURLは、オープン運用だと誰でもアクセス可能です。公共の場でURLを見られるリスクも考慮し、複数端末や複数拠点から利用する場合は必ずクローズド運用をオススメします。前述のENV(WEBUI_USERNAME / WEBUI_PASSWORD / JUPYTER_AUTH_ENABLE / JUPYTER_PASSWORD)をRunPod Secretで設定してください。
バックアップ
「DCAI Forge Neo Minimal」は、NV上のForge設定をバックアップできます(⚠️モデル類は対象外)。しばらくNVを使わず、ストレージ課金を止めたい時に便利です。
バックアップ手順
NVを削除する前に、JupyterLabまたはRunPod標準のWeb Terminalでforge-backupを実行します。/workspace/outputsにforge_cfg_extlist_YYYYMMDD_HHMMSS.tarのようなファイルが作成されるので、ローカルにダウンロードして保管してください。
注意:forge-backup実行後、/workspace/forgeにconfig-backup/とextensions.txtが作成されます。これらが残っていると次回起動時に読み込まれ、以降の設定変更が上書きされるため、バックアップ取得後は削除してください。
リストア
バックアップしたアーカイブからForgeの設定と拡張機能を復元します(⚠️モデル類は復元されません)。
リストア手順
- 新しいNVを作成し、「DCAI Forge Neo Minimal」でデプロイ。
- JupyterLabを起動し、
/workspace/forgeにバックアップをアップロード(config-backup/とextensions.txt)。 - Podを再起動すると、次回起動時に設定と拡張が自動復元。
- ⚠️再起動後は、アップロードしたアーカイブを
forgeから削除(毎回復元が走るのを防ぐため)。
トラブルシューティング
Forge(ポート7860)にアクセスできない
RunPodの「Connect」からHTTPポートに接続してください。テンプレートのHTTP portsに7860が含まれているか、PodログにStartup timeやRunning onの表示があるか確認しましょう。ブラウザのキャッシュ問題を避けるため、シークレットウィンドウでの再アクセスも有効です。
使用中に突然使えなくなった
RunPodのボリュームのリンクエラーや割り当てられたGPUが不安定な場合、突然モデルが使えなくなったりします。Podを再起動してください。再起動でも直らない場合はRunPod側でトラブルが発生している可能性があります。しばらく経ってから起動してみましょう。
初回起動が長い/固まって見える
初回はボリューム上にForge本体やvenvを構築するため約17分ほど時間がかかります。ログのprepare environmentやStartup timeの表示を目安に進行状況を確認してください。2回目以降は高速に起動します。⚠️30分以上待ってもログが途中で止まっている場合はRunPod側のトラブルでプロセスが止まっている可能性もあります。
自動シャットダウンが動かない/すぐ落ちる
動かない場合は、IDLE_ENABLE=true、IDLE_TIMEOUT_MINUTESが適切か見直してください。また、ブラウザでForgeを開きっぱなし(裏タブ含む)の場合は落ちない場合もあります。逆にすぐ落ちる場合はタイムアウトが短すぎる可能性があります。必要に応じて値を延長し、監視対象ポート(Forge/JupyterLab)に定期的なアクセスがあるか確認しましょう。
NV容量不足/書き込み失敗(No space left on device)
不要な生成物はOutputを整理し、使っていないモデルや重複ファイルは削除してください。必要に応じてIMAGE_CLEAN_ON_START=trueとMAX_AGE_HOURSを設定して自動クリーンアップを有効化すると便利です。これでも容量が恒常的に不足する場合は、NVの容量を増設してください。
拡張機能/モデルのダウンロードに失敗する
Civitai側のレート制限やURL変更の可能性があります。時間をおいて再試行してください。Hugging Faceで403が出る場合はログイン必須(トークン要)のモデルです。認証つきのダウンロード方法に切り替えてください。
認証が効かない/ログインできない
WEBUI_USERNAME/WEBUI_PASSWORD、JUPYTER_AUTH_ENABLE/JUPYTER_PASSWORDの設定値とSecret名を確認し、スペルミスがないか確認してください。設定変更後はPodを再起動して反映させてください。
JupyterLab(ポート8888)に接続できない
JUPYTER_ENABLE=trueになっているか、HTTP portsに8888が含まれているか確認。RunPodの「Connect」で対象ポートを選んでアクセスしてください。認証を有効化している場合はパスワードのSecret設定も再確認しましょう。
✅RunPod側が不安定な場合でも繋がらなくなります。(ブラウザが真っ白など)しばらく待ってから起動してみましょう。
バックアップ/リストアが毎回走ってしまう
/workspace/outputsにリストア用のアーカイブが残っている、または/workspace/forgeにconfig-backup/やextensions.txtが残存している可能性があります。復旧後はこれらを削除して常時リストアを防止してください。
pip-constraints.txtを削除してしまった
pip-constraints.txtは、torch/torchvisionのバージョンを固定して環境の再現性を担保するためのファイルです。誤って削除した場合は、ターミナルで下記のコードを実行。
echo -e 'torch==2.11.0+cu130\ntorchvision==0.26.0+cu130' > /workspace/forge/pip-constraints.txtDCAIテンプレート「DCAI Forge Neo Minimal」でWAN2.2を使ってみる
今回はWAN2.2を動かしてみます。WAN2.2の使い方はコチラもPatreo有料支援者限定ですが、以下の記事を参考にしてください。
以下の有料記事内でモデルの一括ダウンロード方法やGPUの生成速度比較を紹介しています。
まとめ
本記事では、RunPod上でForge-neoを動かすための軽量テンプレート「DCAI Forge Neo Minimal」の導入から運用まで解説しました。CUDAバージョン13.0対応のGPUを選択し、APIキーとSecretを適切に設定するだけで、SageAttentionやCivBrowserを標準搭載したForge-neo環境をすばやく構築できます。自動シャットダウンや自動クリーニング機能を活用することで、クラウドの利用コストを抑えながら快適に運用できます。
最後までお読みいただきありがとうございます。
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