ComfyUIにSageAttention 2.2/SpargeAttentionを導入してWAN2.2 14Bを高速化する方法

- 2026年6月20日 SageAttention導入時のComfyUIのアップデート方法を加筆しました。
前回の記事ではWAN2.2の基本的な使い方を紹介しましたが、今回はWindows環境のComfyUIでWAN2.2やFlux系モデルの動画生成を高速化するために、「SageAttention 2.2」と「SpargeAttention」の導入方法を詳しく解説します。SageAttentionは、Attention処理の高速化と省メモリ化により、生成AIサービスのコスト最適化と性能向上を実現するライブラリです。SageAttention 2.2/SpargeAttentionの導入はWindowsユーザーにはやや複雑に感じられるかもしれませんが、woct0rdho氏が公開しているリポジトリを利用することで、比較的シンプルな手順で導入できます。本記事の手順に沿って、Wan2.2-I2V-A14BモデルやFlux.1の生成を効率よく高速化していきましょう。(⚠️Wan2.2-I2V-5Bモデルはノイズが出るため、SageAttention/SpargeAttentionを適用して使用することはできません。)
⚠️導入前の注意事項
ComfyUIにSageAttention/SpargeAttentionを導入する際、現在使用中の環境にそのままインストールしてしまうとTorchのバージョンが変わり、既存のカスタムノード等を壊してしまう恐れがあります。そのため、新しくポータル版をダウンロードしてから導入するようにしましょう。
今回はポータル版への導入方法に絞って解説します。Gitでクローンしている方やデスクトップ版を使っている方も、SageAttention/SpargeAttention専用のComfyUIとしてポータル版を別途インストールしておくことをおススメします。
未検証ですが、今回導入するポータル版は執筆時の最新版v0.3.75を使います。CUDAが13.0そしてTorchが2.9.1なので、RTX50XX系のGPUにも対応しています。ただし今回の解説では「SageAttention3」の導入は解説しません。
SageAttention/SpargeAttention導入のメリット・デメリット
SageAttention/SpargeAttentionの導入は、簡単にいうと「生成スピードを取るか、安定性を取るか」のトレードオフになります。
メリット
SageAttention/SpargeAttention導入のメリットとしては生成スピードが大幅に上がることです。WANの動画生成に加えて、Flux.1やQwen-Imageの生成スピードも大幅に上がります。
生成速度のサンプル
筆者の環境(RTX3090)で、Patreonで公開しているWAN2.2 14B I2Vのワークフローで検証したところ、1280x704サイズの5秒動画をLightning 4Step LoRAを使って4ステップで生成した場合、以下の様な生成速度でした。(アップスケーラー処理やフレーム補完は行っていません。)
- 通常:約8分
- SageAttention2.2:約5分
- SpargeAttention:約4分
生成速度が約半分になっていることが確認できました。
デメリット
デメリットとしては、公式の推奨構成ではないのでComfyUI本体やカスタムノードがTorchのバージョン違いにより動作が不安定になり予期しないエラーが出る場合があります。
安定性以外にも、ComfyUIのアップデートが面倒になることです。SageAttention/SpargeAttentionおよびTritonがCUDAやTorchのバージョンにシビアなので、ComfyUIのアップデート前にCUDAやTorchのバージョンを確認する必要があります。ComfyUI内のCUDAやTorchが変わる場合は再度、CUDAやTorchに適したSageAttention/SpargeAttention、Tritonを再インストールする必要があります。
ComfyUIポータル版のインストール
ComfyUIポータル版のダウンロード
まずはComfyUIポータル版をダウンロードします。今回の例では執筆時の最新版v0.3.75を使います。⚠️これ以外のバージョンではうまくインストールできない場合がありますので、ご注意ください。
以下のリンクよりComfyUI_windows_portable_nvidia.7zをダウンロードしましょう。

ダウンロードできたら、ComfyUI_windows_portable_SAの様な名前にして、現在のComfyUIがインストールされているフォルダーに配置します。例ではC:\Users\user-name\ComfyUI_windows_portable_SAに配置しています。
Pythonのバージョンおよびパッケージの確認(オプション)
配置が完了すればPythonのバージョンとパッケージを確認しましょう。
まずはファイルエクスプローラーでC:\Users\user-name\ComfyUI_windows_portable_SAを開きます。右クリックメニューから「ターミナルで開く」を選択するとC:\Users\user-name\ComfyUI_windows_portable_SAディレクトリでWindows PowerShellがひらきます。✅今回紹介するコマンドはすべてこのディレクトリからの実行を想定しています。
まずは、以下のコードを張り付けてPythonのバージョンを確認します。
python_embeded\python --versionコマンド実行でPythonのバージョンが表示されます。Python 3.13.9と出ていれば問題ありません。
次にパッケージの確認をしましょう。以下のコードを実行します。
python_embeded\python.exe -s -m pip listパッケージ内のtorch、torchaudio、torchvisionのバージョンを確認します。以下のようになっていれば問題ありません。
| パッケージ | バージョン |
|---|---|
| torch | 2.9.1+cu130 |
| torchaudio | 2.9.1+cu130 |
| torchvision | 0.24.1+cu130 |
Tritonのインストール
Tritonとは、AI/機械学習ワークロードの高速化を目的とした、GPUカーネル最適化のための次世代開発基盤です。SageAttentionはTritonで最適化されたGPUカーネルを使用するため、高性能を引き出すにはTritonのインストールが前提になります。
Visual C++ 再頒布可能パッケージのインストール
初めにVisual C++ 再頒布可能パッケージ for Visual Studio 2015-2022をインストールしましょう。Tritonをコンパイルする為に必要です。
以下のリンクよりダウンロードしたexeファイルを実行します。
Triton-windows
WindowsでSage Attention 2.2/SpargeAttentionを使うには「Triton-windows」が必要になります。woct0rdho氏がWindows用にフォークされたリポジトリを公開しているのでこちらをインストールします。
✅triton-windowsの開発がjammm氏との共同になったためリポジトリのURLが変わりました。※2026/6/20加筆
リポジトリにも記載されていますが、使用するGPUの世代ごとに対応するTriton-windowsのバージョンが決まっているため、表を参考にしながら間違えないように注意しましょう。
| Torch | Triton-windows |
|---|---|
| 2.4 | 3.1 |
| 2.5 | 3.1 |
| 2.6 | 3.2 |
| 2.7 | 3.3 |
| 2.8 | 3.4 |
| 2.9 | 3.5 |
| 2.10 | 3.6 |
| 2.11 | 3.6 |
| 2.12 | 3.7 |
今回使うComfyUIではTorchのバージョンが2.9なので、対応するTriton-windowsは3.5をつかいます。
既存のTritonのクリーンアップ(オプション)
今回用に新しくComfyUIポータル版をダウンロードしている方は不要ですが、インストールの失敗時や既存のComfyUIにTritonをインストールする場合は、パッケージから以前のTritonをアンインストールしておきましょう。
以下のコマンドでアンインストールしましょう。
python_embeded\python.exe -s -m pip uninstall tritonまた、インストールの失敗などでTriton-windows自体をアンインストールしたい場合は、以下のコマンドを実行しましょう。
python_embeded\python.exe -s -m pip uninstall triton-windowstriton-windows 3.5.1のインストール
以下のコマンドでtriton-windows 3.5.1がインストールされます。
python_embeded\python.exe -m pip install -U "triton-windows<3.6"
Pythonの必要ファイルのインストール(ポータル版のみ)
最後に、ポータル版には含まれていないPython 3.13のライブラリーファイルをコピーします。通常であれば一度ローカルにPythonをインストールしてからincludeとlibsフォルダーをコピーしますが、triton-windowsの作者woct0rdho氏が必要なファイルをまとめて公開してくれているため、それをダウンロードしてComfyUI_windows_portable_SA/python_embeded内にincludeとlibsフォルダーを置きます。⚠️すでにフォルダー内にあるLibとは別のフォルダーなので、libsをLibの中に入れないでください。
直リンクになりますが、以下のリンクより「python_3.13.2_include_libs.zip」をダウンロードして、中身をC:\Users\user-name\ComfyUI_windows_portable_SA/python_embeded内に配置します。

triton-windowsの動作テスト(オプション)
インストールが完了したら、正しくインストールされたかテストしてみましょう。
C:\Users\user-name\ComfyUI_windows_portable_SA/ComfyUI内にtest_triton.pyファイルを作成して、以下のコードを貼り付けます。
import torch
import triton
import triton.language as tl
@triton.jit
def add_kernel(x_ptr, y_ptr, output_ptr, n_elements, BLOCK_SIZE: tl.constexpr):
pid = tl.program_id(axis=0)
block_start = pid * BLOCK_SIZE
offsets = block_start + tl.arange(0, BLOCK_SIZE)
mask = offsets < n_elements
x = tl.load(x_ptr + offsets, mask=mask)
y = tl.load(y_ptr + offsets, mask=mask)
output = x + y
tl.store(output_ptr + offsets, output, mask=mask)
def add(x: torch.Tensor, y: torch.Tensor):
output = torch.empty_like(x)
n_elements = output.numel()
grid = lambda meta: (triton.cdiv(n_elements, meta["BLOCK_SIZE"]),)
add_kernel[grid](x, y, output, n_elements, BLOCK_SIZE=1024)
return output
a = torch.rand(3, device="cuda")
b = a + a
b_compiled = add(a, a)
print(b_compiled - b)
print("If you see tensor([0., 0., 0.], device='cuda:0'), then it works")ファイルの準備ができれば以下のコマンドを実行しましょう。
python_embeded\python 'ComfyUI\test_triton.py'tensor([0., 0., 0.], device='cuda:0')と表示されれば問題なくインストールできています。⚠️「pynvml package」の警告は無視しても問題ありません。
SageAttentionのインストール
続いて「SageAttention2.2」をインストールします。こちらもwoct0rdho氏のリポジトリを使います。
SageAttention2.2のダウンロード
今回の例では「v2.2.0-windows.post3」をインストールします。複数のWheelがありますが、現在の環境にあったWheelをインストールする必要があります。CUDA13.0/Torch2.9.1/Python 3.13.9なのでComfyUI\sageattention-2.2.0+cu130torch2.9.0.post3-cp39-abi3-win_amd64.whlをダウンロードして、C:\Users\user-name\ComfyUI_windows_portable_SA/ComfyUI内に配置します。(cp39-abi3とはPython3.9以上でバージョン3系統を指します)
また、以下のコマンドでもダウンロードできます。
wget https://github.com/woct0rdho/SageAttention/releases/download/v2.2.0-windows.post3/sageattention-2.2.0+cu130torch2.9.0.post3-cp39-abi3-win_amd64.whl -o ComfyUI\sageattention-2.2.0+cu130torch2.9.0.post3-cp39-abi3-win_amd64.whlSageAttentionパッケージのインストール
Wheelのダウンロードと配置ができたら、下記のコマンドでパッケージをインストールします。
python_embeded\python.exe -s -m pip install 'ComfyUI\sageattention-2.2.0+cu130torch2.9.0.post3-cp39-abi3-win_amd64.whl'
SageAttentionの動作テスト(オプション)
インストールが完了したら、正しくインストールされたかテストしてみましょう。
C:\Users\user-name\ComfyUI_windows_portable_SA/ComfyUI内にtest_sageattn.pyファイルを作成して、以下のコードを貼り付けます。
#!/usr/bin/env python3
import torch
import torch.nn.functional as F
from sageattention import sageattn
from torch.nn.attention import SDPBackend, sdpa_kernel
def get_rtol_atol(actual, expect):
actual = actual.float()
expect = expect.float()
diff = (actual - expect).abs()
eps = torch.tensor(
torch.finfo(actual.dtype).eps, device=actual.device, dtype=actual.dtype
)
rdiff = diff / torch.maximum(torch.maximum(actual.abs(), expect.abs()), eps)
return (
f"mean_rtol={rdiff.mean().item():.3g} "
f"max_rtol={rdiff.max().item():.3g} "
f"mean_atol={diff.max().item():.3g} "
f"max_atol={diff.max().item():.3g}"
)
def main():
batch_size = 4
head_num = 32
seq_len = 64
head_dim = 128
dtype = torch.float16
q = torch.randn(batch_size, head_num, seq_len, head_dim, device="cuda", dtype=dtype)
k = torch.randn_like(q)
v = torch.randn_like(q)
print("q", tuple(q.shape), q.device, q.dtype)
# 'Mathematically correct' implementation
torch.backends.cuda.enable_math_sdp(True)
with sdpa_kernel(SDPBackend.MATH):
out_math = F.scaled_dot_product_attention(q, k, v)
out_sage = sageattn(q, k, v)
print("sage vs math:", get_rtol_atol(out_sage, out_math))
print("The above (except max_rtol) should be < 0.05 (on RTX 20xx/30xx) or < 0.1 (on RTX 40xx/50xx)")
if __name__ == "__main__":
main()ファイルの準備ができれば以下のコマンドを実行しましょう。
python_embeded\python 'ComfyUI\test_sageattn.py'実行後、sage vs math: mean_rtol=0.0372 max_rtol=2 mean_atol=0.0264 max_atol=0.0264の様な行が表示されるので「max_rtol」以外の数値を確認します。
GPUがRTX 20xx/30xx系の方は0.05以下、RTX 40xx/50xxなら0.1以下になっていれば正常です。
SpargeAttentionのインストール
さらに高速化を目指すなら「SpargeAttention」を導入しましょう。導入方法は「SageAttention」とほとんど同じです。✅SpargeAttentionは動画生成を高速にしますが、Flux.1やQwen-Imageなどの静止画は高速化しません。
SpargeAttentionのダウンロード
今回の例では「v0.1.0-windows.post3」をインストールします。こちらも複数のWheelがありますが、「SageAttention」と同じようにファイル名が現在の環境に合ったWheelをインストールする必要があります。CUDA13.0/Torch2.9.1/Python 3.13.9なのでComfyUI\spas_sage_attn-0.1.0+cu130torch2.9.0.post3-cp39-abi3-win_amd64.whlをダウンロードして、C:\Users\user-name\ComfyUI_windows_portable_SA/ComfyUI内に配置します。
また、以下のコマンドでもダウンロードできます。
wget https://github.com/woct0rdho/SpargeAttn/releases/download/v0.1.0-windows.post3/spas_sage_attn-0.1.0+cu130torch2.9.0.post3-cp39-abi3-win_amd64.whl -o ComfyUI\spas_sage_attn-0.1.0+cu130torch2.9.0.post3-cp39-abi3-win_amd64.whlSpargeAttentionパッケージのインストール
Wheelのダウンロードと配置ができたら、下記のコマンドでパッケージをインストールします。
python_embeded\python.exe -s -m pip install 'ComfyUI\spas_sage_attn-0.1.0+cu130torch2.9.0.post3-cp39-abi3-win_amd64.whl'
SpargeAttentionの動作テスト(オプション)
インストールが完了したら、正しくインストールされたかテストしてみましょう。
C:\Users\user-name\ComfyUI_windows_portable_SA/ComfyUI内にtest_spargeattn.pyファイルを作成して、以下のコードを貼り付けます。
#!/usr/bin/env python3
import torch
import torch.nn.functional as F
from spas_sage_attn import spas_sage2_attn_meansim_cuda
from torch.nn.attention import SDPBackend, sdpa_kernel
def get_rtol_atol(actual, expect):
actual = actual.float()
expect = expect.float()
diff = (actual - expect).abs()
eps = torch.tensor(
torch.finfo(actual.dtype).eps, device=actual.device, dtype=actual.dtype
)
rdiff = diff / torch.maximum(torch.maximum(actual.abs(), expect.abs()), eps)
return (
f"mean_rtol={rdiff.mean().item():.3g} "
f"max_rtol={rdiff.max().item():.3g} "
f"mean_atol={diff.max().item():.3g} "
f"max_atol={diff.max().item():.3g}"
)
def main():
batch_size = 4
head_num = 32
seq_len = 128
head_dim = 128
dtype = torch.float16
q = torch.randn(batch_size, head_num, seq_len, head_dim, device="cuda", dtype=dtype)
k = torch.randn_like(q)
v = torch.randn_like(q)
print("q", tuple(q.shape), q.device, q.dtype)
# 'Mathematically correct' implementation
torch.backends.cuda.enable_math_sdp(True)
with sdpa_kernel(SDPBackend.MATH):
out_math = F.scaled_dot_product_attention(q, k, v)
out_sparge = spas_sage2_attn_meansim_cuda(q, k, v)
print("sparge vs math:", get_rtol_atol(out_sparge, out_math))
print("The above (except max_rtol) should be < 0.05 (on RTX 20xx/30xx) or < 0.1 (on RTX 40xx/50xx)")
if __name__ == "__main__":
main()ファイルの準備ができれば以下のコマンドを実行しましょう。
python_embeded\python 'ComfyUI\test_spargeattn.py'実行後、sparge vs math: mean_rtol=0.0392 max_rtol=2 mean_atol=0.0249 max_atol=0.0249の様な行が表示されるので「max_rtol」以外の数値を確認します。
GPUがRTX 20xx/30xx系の方は0.05以下、RTX 40xx/50xxなら0.1以下になっていれば正常です。
以上ですべてのインストールが完了しました。つづいて、以前のComfyUI環境からモデルやカスタムノードを共有して、新しいポータル版でも同じワークフローが使えるようにします。
ComfyUIでモデル・カスタムノードの共有方法
今回は既存のComfyUIを壊さないように、新しくポータル版を別ディレクトリにインストールしています。このままではモデルが入っていないため何も生成できません。そこで「extra_model_paths.yaml.example」を編集して以前のComfyUIからモデルを共有しましょう。✅カスタムノードは古いバージョンをアップデートする必要があるケースが多いため、共有ではなく以前のComfyUIのcustom_nodesをコピーして、今回インストールしたComfyUIのcustom_nodesに張り付けた後、ComfyUI-Managerでアップデートすることをおススメします。
extra_model_paths.yaml.exampleの編集方法
基本的にはComfyUI_windows_portable_SA/ComfyUIにある「extra_model_paths.yaml.example」のファイル名をextra_model_paths.yamlに変更して。#comfyui:以下のコメントアウトを外して(行の先頭にある#を削除)base_path:に以前のComfyUIのパスを指定するだけです。
⚠️パスの指定ですが、バグなのか同じディレクトリだからなのか、フルパスでの指定ではファイルが見つからなかったので、相対パスを使って指定しました。
今回は以前のComfyUIポータル版が同じディレクトリにあり、モデルのみを共有したかったので以下のように編集しています。
comfyui:
base_path: ../../ComfyUI_windows_portable/ComfyUI/
# You can use is_default to mark that these folders should be listed first, and used as the default dirs for eg downloads
#is_default: true
checkpoints: models/checkpoints/
text_encoders: |
models/text_encoders/
models/clip/ # legacy location still supported
clip_vision: models/clip_vision/
configs: models/configs/
controlnet: models/controlnet/
diffusion_models: |
models/diffusion_models
models/unet
embeddings: models/embeddings/
loras: models/loras/
upscale_models: models/upscale_models/
vae: models/vae/
audio_encoders: models/audio_encoders/
model_patches: models/model_patches/カスタムノードも共有したい方は以下のように記述しましょう。
other_ui:
base_path: ../../ComfyUI_windows_portable/ComfyUI
checkpoints: models/checkpoints
gligen: models/gligen
custom_nodes: ../../ComfyUI_windows_portable/ComfyUI/custom_nodes共有をやめたいときは、ファイル名を元の「extra_model_paths.yaml.example」に戻します。
ComfyUIでSageAttention2.2とSpargeAttentionの使い方
いよいよComfyUI上でSageAttention2.2とSpargeAttentionを有効化します。まずは重要な起動設定を行いましょう。
通常はC:\Users\user-name\ComfyUI_windows_portable_SA内のrun_nvidia_gpu.batからComfyUIを立ち上げますが、このままではSageAttentionが有効になりません。ComfyUIの起動コマンドを編集する必要があります。run_nvidia_gpu.batを直接編集するか、run_nvidia_gpu_sa.batという名前でコピーして新しいバッチファイルを作成し、内容を以下のようにしましょう。
.\python_embeded\python.exe -s ComfyUI\main.py --windows-standalone-build --use-sage-attention
echo If you see this and ComfyUI did not start try updating your Nvidia Drivers to the latest.
pauseここでは起動コマンドに--use-sage-attentionを追加しています。
では、編集したバッチファイルを実行してComfyUIを立ち上げてみましょう。
起動時のターミナルログを確認して「Using sage attention」と表示されていれば、SageAttentionが正しく読み込まれています。✅ここが「Using pytorch attention」と表示されていた場合はSageAttentionの読み込みに失敗しています。
⚠️Wan2.2-I2V-5BモデルにSageAttention/SpargeAttentionを適用するとノイズが出るのでWan2.2-I2V-5Bモデルで生成する場合は、起動コマンドの--use-sage-attention使わないで起動しましょう。
WAN2.2 A14B I2VでのSageAttention2.2の使い方
SageAttention2.2をワークフローに組み込むには、カスタムノード「ComfyUI-KJNodes」に含まれているPatch Sage Attention KJを、「ModelSamplingSD3」ノードのHighとLowそれぞれの手前に配置します。sage_attentionの値はautoにしておきましょう。
これで、WAN2.2 A14B I2Vの推論時に「SageAttention」を使用できるようになります。

WAN2.2 A14B I2VでのSpargeAttentionの使い方
SpargeAttentionをワークフローに組み込むには、カスタムノード「ComfyUI-RadialAttn」に含まれているPatchRadialAttnを、「ModelSamplingSD3」ノードのHighとLowそれぞれの手前に配置します。パラメーターはデフォルト値から変更し、High側のlast_dense_timestepを0に、Low側のdense_timestepを0に設定します。
これで、WAN2.2 A14B I2Vの推論時に「SpargeAttention」を使用できます。

SpargeAttentionを使用した生成は、処理速度の向上に加え、画質面でも大きく改善されています。
SageAttention2.2の生成結果
SpargeAttentionの生成結果
基本的には前回の記事で紹介しているワークフローと同じですが、SageAttention2.2とSpargeAttentionを使ったワークフローをPatreonで公開しています。有料サポーター様のみ閲覧・ダウンロードが可能となっていますが、導入方法がわからない方は参考にしてください。
SageAttention導入時のComfyUIのアップデート方法
ComfyUIをアップデートする場合、始めに注意した通りTorchのバージョンに気を付けましょう。ここでは執筆当時のv0.3.75から加筆時の最新版v0.25.1へのアップデート方法を紹介します。
今回はComfyUI-Portable版付属のアップデートプログラムを使って更新します。⚠️作業に入る前に必ずComfyUI_windows_portable_SAフォルダーをバックアップしておきましょう。
⚠️この作業は本記事で紹介したv0.3.75からのアップデートなので、お使いのComfyUIの環境によりうまくいかない場合があります。
✅ここでは紹介しませんが、一番安全な方法は最新のPortable版をダウンロードして新たにTorchのバージョンに合ったTriton-windowsやSage Attention等をインストールする方法です。本記事で紹介した方法でインストールする各プログラムのバージョンが違うだけなので、応用すればインストール可能です。
Torchのバージョンを維持したい場合
Torchのバージョンを維持したままComfyUIをアップデートする方法です。こちらの方法ではTorchのバージョンを維持するので、新たにTriton-windowsやSage Attention等をインストールする必要がありません。しかし、Torchのバージョンが古いため最新のツールなどが使えない可能性もあるので注意しましょう。✅メリットとしては、Torchのバージョン違いで生成結果が変わる場合があるので、過去の生成物の再現性をある程度維持できることです。
まずはバッチファイルを使ってComfyUIをアップデートします。ComfyUI_windows_portable_SA内のupdateフォルダーにあるupdate_comfyui.batを実行します。
更新が完了するとPress any key to continue . . .と表示されます。何かキーを押せば、ウインドウが閉じます。
起動前にComfyUI_windows_portable_SAでターミナルを開き、以下のコマンドでTorchのバージョンを確認しましょう。
python_embeded\python.exe -s -m pip list
Torchのバージョンが以前のままになっていれば問題ありません。
このままComfyUIを起動すれば、更新完了です。続いてカスタムノードも更新しましょう。
ComfyUIが起動したらカスタムノードのメニューを開いて、Update Allよりカスタムノードを更新します。
Torchのバージョンを最新版にしたい場合
この方法ではTorchを含むすべてのPythonパッケージを更新します。⚠️更新時は、カスタムノードの対応にも注意してください。今回のSage Attentionのようにノードによっては要対応のノードもあるので確認してからアップデートしましょう。
こちらもバッチファイルを使ってComfyUIをアップデートしますが、今回はupdate_comfyui_and_python_dependencies.batを実行します。
初めに「If you just want to update normally, close this and run update_comfyui.bat instead.(通常アップデートはこのウィンドウを閉じてupdate_comfyui.batを使ってください。)」と注意書きが出ますが、何かのキーを押して続行します。
更新が完了するとPress any key to continue . . .と表示されます。何かキーを押せば、ウインドウが閉じます。
更新後にComfyUI_windows_portable_SAでターミナルを開き、以下のコマンドでTorchのバージョンを確認しましょう。
python_embeded\python.exe -s -m pip list
Torchのバージョンが更新されているのが確認できます。このまま起動してもSage Attention等のバージョンが合わないので、起動することができません。次の手順でTriton-windowsやSage AttentionやSparge Attentionを更新します。
Triton-windowsの更新
ComfyUI_windows_portable_SAでターミナルを開きます。初めに古いTriton-windowsを以下のコマンドでアンインストールしましょう。
python_embeded\python.exe -s -m pip uninstall triton-windows次に、ComfyUIのTorchのバージョンに合ったtriton-windowsをインストールする必要があるので、以下の表を参照してください。
| Torch | Triton-windows |
|---|---|
| 2.9 | 3.5 |
| 2.10 | 3.6 |
| 2.11 | 3.6 |
| 2.12 | 3.7 |
今回更新したComfyUIではTorchのバージョンが2.12なので、対応するTriton-windowsは3.7を使います。以下のコマンドでインストールしましょう。
python_embeded\python.exe -m pip install -U "triton-windows<3.8"これでtriton-windowsの更新完了です。以前にtriton-windowsの動作テストを作っていた方は、以下のコマンドで確認できます。
python_embeded\python 'ComfyUI\test_triton.py'Sage Attentionの更新
続いてSage Attentionを更新します。先ほどと同様に、古いSage Attentionを以下のコマンドでアンインストールします。
python_embeded\python.exe -s -m pip uninstall sageattentionSage Attentionのwhlは加筆時の最新版のv2.2.0-windows.post5を使いましょう。
Sage Attentionのwhlはv2.2.0-windows.post4からlibtorch stable ABIにより、対応幅が広がっています。今回使う「sageattention-2.2.0+cu130torch2.10.0andhigher.post5-cp310-abi3-win_amd64.whl」もtorch2.10.0andhigherなので、PyTorch >= 2.10に対応しています。以下のコマンドか、リンクから直接ComfyUIフォルダーにダウンロードしましょう。
wget https://github.com/woct0rdho/SageAttention/releases/download/v2.2.0-windows.post5/sageattention-2.2.0+cu130torch2.10.0andhigher.post5-cp310-abi3-win_amd64.whl -o ComfyUI\sageattention-2.2.0+cu130torch2.10.0andhigher.post5-cp310-abi3-win_amd64.whlダウンロードできたら以下のコマンドでインストールします。
python_embeded\python.exe -s -m pip install 'ComfyUI\sageattention-2.2.0+cu130torch2.10.0andhigher.post5-cp310-abi3-win_amd64.whl'Sparge Attentionの更新
続いてSparge Attentionを更新します。方法はSage Attentionと同じなので、簡単に説明します。まずは以下のコマンドでアンインストールします。
python_embeded\python.exe -s -m pip uninstall spas-sage-attnSparge Attentionのwhlは加筆時の最新版のv0.1.0-windows.post4を使います。
今回使う「sageattention-2.2.0+cu130torch2.10.0andhigher.post5-cp310-abi3-win_amd64.whl」もtorch2.10.0andhigherなので、PyTorch >= 2.10に対応しています。以下のコマンドか、リンクから直接ComfyUIフォルダーにダウンロードしましょう。
wget https://github.com/woct0rdho/SpargeAttn/releases/download/v0.1.0-windows.post4/spas_sage_attn-0.1.0+cu130torch2.9.0andhigher.post4-cp39-abi3-win_amd64.whl -o ComfyUI\spas_sage_attn-0.1.0+cu130torch2.9.0andhigher.post4-cp39-abi3-win_amd64.whlダウンロードできたら以下のコマンドでインストールします。
python_embeded\python.exe -s -m pip install 'ComfyUI\spas_sage_attn-0.1.0+cu130torch2.9.0andhigher.post4-cp39-abi3-win_amd64.whl'以上ですべての更新が完了です。ワークフローを読み込んで、カスタムノードなどの動作を確認しましょう。
以上ですべての更新が完了です。ComfyUIを起動してカスタムノードを更新しましょう。
✅ComfyUIの生成中にPCが更新前より重くなったと感じる場合は、ComfyUIの新しいメモリ管理の「Comfy Aimdo」がうまく動いていない可能性があります。起動コマンドの--disable-dynamic-vramを使えば、古いメモリ管理に戻すことができます。⚠️この方法は廃止予定です。「Comfy Aimdo」を使い続けたい場合は起動コマンドに--reserve-vram [GB]を使い、OS分のVRAMを確保しましょう。例:--reserve-vram 1で1GBを確保します。これによりPC自体が安定する場合があります。
まとめ
SageAttention 2.2とSpargeAttentionを組み合わせることで、Windows版ComfyUI上でのWAN2.2の動画生成を大きく高速化できます。一方で、TorchやCUDA、Triton-windowsのバージョンに強く依存する構成のため、専用のポータル版ComfyUIを用意し、extra_model_paths.yamlによるモデル共有やカスタムノードのアップデートを慎重に行うことが重要です。
本記事の手順どおりに環境構築と動作テストを行えば、WAN2.2 A14B I2Vモデルを中心に、安定性を保ちながら高速な動画生成ワークフローを構築できます。注意点として、Wan2.2-I2V-5BモデルではSageAttention/SpargeAttentionの適用によってノイズが出るため、利用する際は--use-sage-attentionを付けずに起動してください。SageAttention 2.2とSpargeAttentionをうまく使い分けて、自分の環境に最適な生成速度と品質のバランスを探ってみてください。
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